幻想廃墟の裏庭空間

「そこに真っ白な空白があると、何かを書きたくならない?」

ところで私は思うのだけど、と彼女は言った。

何故手の形は決まっているのかしら。

人間の形も何故決まっているのかしら。

土も空もみな法則性をもつのでしょうか。

 

例えばその法則性を壊してみるとどうなるのか。

たまにはそんな変な事に想いを馳せてみる。

何も得ることは無いけれど、ステンドグラスの小鳥とか、夜が湖に溜まっていたり、空が崩れかけたりするの。そこでバックパックを背負った猫や犬がアバンギャルドな旅をする。

 

意味は無い、価値もないからこそ自由に思い描いて。

そして朝にスーツを着て、珈琲を飲み。同僚と挨拶をして机に着き。

ああ、ここが現実なんだな、と思い出すの。

 

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