置いて行かれて、土をみる。このままではいけない、と思う。でも何が足りないのか、うまく言葉にできないまま。心が枯れ葉みたいに騒いで転がり、落ち着かない。失われようとしているものばかり思考に入り。焦りと不安が擦り切れた背中を押す。心を決める。…
とある図書室の中から大きな歴史の本をとりだして、開いてみる。その本の中には、暮れなずむ蒼い夜とそこに沈んだひとつの街。眠るように佇むその街に、やがてひとつの電灯が光をつけた。その光は街の中心から始まり、道の輪郭を辿るように点々と輪郭を表し…
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