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幻想廃墟の裏庭空間

「そこに真っ白な空白があると、何かを書きたくならない?」

ところで私は思うのだけど。
何?
風に揺れた草と花、葉を揺らして歌う木々達はずっと同じ場所にいるけれど。
うん。
彼らは、退屈じゃないのかな。
退屈だと想うけど、そういった感情があるのかな。
・・・って、彼らにはそもそも神経がないのですが。
私達にもないよ。
そうでした。
文章だからね。
文章とは言え生きているので、刺されると痛いし悩むことだってある。
言葉と実像を繋げるsignifieを通せば、木と言う言葉から色と形と在り方を取り出せるように。私達からも実像を取り出せるけどね。
でも木と私たちは違うものだから、思考があるのか、解らないなあ。
瞑想や疲れきってぼんやりと空を見ているときの、思考を止めている感じなのかも。
気になるなら、あそこにある樫の木に聞いてみましょうか。
聞けるの?
聞けるよ。
そうかあ。
やあ、今日も立派な葉をつけているね。
ふむふむ。なるほど、いや、あなたの言葉はためになります。
確かにそうですね。
そうだ、友人に聞かれたのですが。
固定された生って、退屈じゃないですか。
確かに限定されてもやり方は沢山ありますね。
ありがとうございます。
どうでした?
思考を閉じている時間が多いけれど、基本的には変化していく様々なものを感じられて楽しいって。
その場に立ってるだけだと、私はつまらないけどなあ。
時間の感覚がちがうのかも。
なるほど。
そういえば木の他にも建物や岩やアスファルト、他にも様々な無機物があるけれど、そこからも言葉を抽出できるの?
できるけれど、あまりやると私の方がそちらに引かれるのでやりません。
私達には私達に合う会話相手と言うものがありまして。あまりに違うものと喋っているといつかは精神に異常をきたすの。
まあ、そうだよね。異常と正常の区別が生物として生活に支障が無いか、社会から見てどう見えるか、が基準の一つなわけだし。
簡単に言えばその種族が形成しているコミュニティから外れれば、それは異常なんだよという。
普遍的な話。
そういった逸脱した物から英雄や偉大な学者さんが生まれたりするのも、彼らが排除されがちなのも同じ。
ただ、私たちの周りには声が溢れているし、いつだって逸脱することができるし、いつだって元に戻ることができる。
思うだけでも罪、という場所も結構あるけれど。
踏み入りすぎなければ、思う事は自由、と言うのは、とても良い事ね。


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