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幻想廃墟の裏庭空間

「そこに真っ白な空白があると、何かを書きたくならない?」

創作想起:怠惰河馬

けだるいような気持ちが、心の中で渦巻いている。
それは本当に微かな、道端に転がる小石のような感情だけど、何故だかそれが気になってしまい、洗濯ものも干したくない、掃除もしたくない、文を書くことも、絵を書くこともゲームや動画の視聴だって止めてしまう。
不思議な意志。
これは何に由来するのだろう、と考える。
空腹とは、違う。
PM4:30の夕焼けと、影絵のような静寂が眠りを誘っている訳でもない。
怠惰に少し似ている。しかし、怠惰という感情はあるのだろうか。

人間は、感覚の受容と、それに伴う感情の変化。そして知識や経験によって判断し、動く生き物だ、と私は思っている。
怠惰と言うのはつまりは、どこにも方向が向かない事を言うのだから、怠惰なんて意志(方向性)はない、と思うのだ。
何か、理由があるはずだ、と思う。動きたくない理由、好きなことさえもできない、小さな理由。
歯車の中に挟まった小石や、機械の中に入ってしまったという小さな虫みたいなもの。
言葉にならないほどに小さくて、だからこそフルスキャンしないと見つからない。
息を吸って、思いっきり吐く。
私はその感情を、思いっきり眺める事にした。
これに何て名前を付けてやろうか。
巧く定まらない。
私は暫定的に、兎と名前を付けた。
でもウサギは結構素早いし、可愛いだろう。
この感覚はもう少し、ごろごろしていて、大きな口を開けてあくびする感じ。
カバ当たりはどうだろう。
うん、にてる。
私はそれに、カバと言う名前を付ける。
そして、腕をまくってカバと対峙する。
カバは大きい。カバは面の皮が厚くて、叩いてみても効かなそう。
私は試しに、目の前にそびえ立つカバを撫でてみる。
だって、いきなりナイフを突き立てるのはかわいそうだし、動物園のお姉さんだってそうしていた。
カバは、私を見据え。
私は、とっさに後ずさる。
カバは大きく口を開け、首をあげて。
ブレスでも吐くのだろうか、このカバ。と茫然とその姿を眺めてから。
あくびをして。
ひざを折り。
横に倒れて寝始めた。

ーーふむ。
私はカバの横を通って、机に座ることにする。
さて、なにから始めようかしら。

 

 

 

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